オンプレミスとクラウドの違いとは?メリット&デメリット、移行の注意点も解説
- Cloud
- オンプレミス
- デメリット
- メリット
オンプレミスとクラウドの違いについて気になりますよね。
「オンプレミス」は自社内に情報システムを保有し、サーバーを運用する形態。「クラウド」は情報システムを自社で保有せずに運用する形態を指します。
どちらもサーバーの運用形態は異なりますが、利用時の特徴特についても違いがあります。
そこでここでは、オンプレミスとクラウドのメリットやデメリット、移行のメリットや注意点、ハイブリッドクラウドの特徴を解説します。
自社に合ったサーバーの運用形態を知ることができますので、ぜひ参考にしてください。
目次
オンプレミスとクラウドの違い
まずオンプレミスとクラウドの違いについて確認します。下の表では、オンプレミスはとクラウドの違いをまとめています。それぞれの違いは、コスト面からセキュリティ面まで、様々な場面に表れています。
オンプレミス | クラウド | |
---|---|---|
コスト形態 | 資産 | 経費 |
初期費用 | 高め | 低め |
導入までの期間 | 数週間~数か月 | アカウント登録後すぐ |
カスタマイズ性 | 自由に可能 | 制限あり |
セキュリティ | 自社内ネットワーク環境下で運用 | 災害時に強い |
オンプレミスとクラウドの特徴を詳しく確認するために、次の章からはメリット・デメリットに分けて特徴を解説しています。
オンプレミスとは
もともとプレミス(Premises)とは、「構内」や「建物」という意味を持ちます。プレミスという言葉から派生したオンプレミス(On-Premses)は、「自社運用」の意味を示します。
オンプレミスとは、システム構築に必要なサーバーや回線、ソフトウェアなどを自社内またはデータセンター内に設置し、システムの構築から運用までを自社で行う形態を指します。ちなみに、オンプレミスを「オンプレ」の略称で呼ばれることも多いです。
オンプレミスのメリット
ここからは、オンプレミスの具体的なメリットやデメリットをご紹介します。オンプレミスを利用するメリットは、以下の通りです。
- システムを柔軟にカスタマイズしやすい
- セキュリティの安全性が高い
①システムを柔軟にカスタマイズしやすい
オンプレミスは、ハードウェアからソフトウェアまで自社内で確保することができるため、システムを柔軟にカスタマイズすることができます。また社内システムとの連携も図りやすため、自社の特性に合わせてシステムをカスタマイズすることが可能です。
②セキュリティの安全性が高い
オンプレミスは、自社のネットワークシステムを利用して運用されています。つまりオンプレミスのサーバー利用者は自社内に限定されるのです。
したがって限定されたネットワーク内での利用は、第三者が入りにくく、セキュリティを強化することが可能です。ECサイトにおける個人情報も安全な場所に保管することができます。
オンプレミスのデメリット
オンプレミスにはデメリットもあります。ご紹介するデメリットは、以下の2つです。
- 初期費用が高い
- 購入後の資産管理が必要
①初期費用が高い
オンプレミスは、サーバーやソフトウェアなどのIT機器を自社で用意する必要があるので、初期コストがかかります。そのほか、サーバールームの管理費や人件費などの、運用に必要な維持費(ランニングコスト)も必要とされます。万が一故障が起きた場合には、機器交換に関する出費は自社で持つ必要があります。
②購入後の資産管理が必要
オンプレミスは、購入後における資産管理を自社で行う必要があります。構築から運用まで全て自社で行われるため、専門知識を持つ人材の確保が求められます。また、ネットワーク障害などのトラブルは、自社で対応しなければいけないこともデメリットとして挙げられます。
クラウドとは
オンプレミスと比較対象にされることが多い「クラウド」。クラウドとはオンプレミスとは異なり、ITシステムに必要なIT機器を自社で保有しない運用形態です。データセンターを自社で設置し管理する必要がないため、スムーズな導入が可能です。
具体的なクラウドサービスを挙げると、「Gmail」や「Google スプレッドシート」、「Googleカレンダー」のような、インターネットを経由するアプリケーションに利用されています。
クラウドのメリット
クラウドでご紹介するメリットは、以下の通りです。
- 初期費用を安く抑えることができる
- 導入が簡単でスムーズに利用開始できる
- 拡張性が高い
①費用を安く抑えることができる
クラウドは、オンプレミスのようなサーバー環境に必要なシステムを購入する必要がないため、初期費用を安く抑えることができます。またクラウドの料金体系は、利用した分だけ課金される「従量制」となっていますので、使用量が少ない場合は、コスト削減に繋がります。サーバーの管理費もかからないため、管理費や維持費におけるコストを削減することができます。
②導入が簡単でスムーズに利用開始できる
クラウドは、販売業者と契約を行うことでスムーズに利用を開始することができます。アカウントを発行し初期設定が完了すれば、その日のうちに利用開始できるケースもあります。
さらに、使用する端末は社内のパソコンに限らず、スマートフォンや社外のパソコンからもアクセス可能です。データを移動する手間が省けるので、USBメモリを使用したり、コピーを行う手間を省くことができます。サーバーメンテナンスも不要なので、管理面においてもスムーズです。
③拡張性が高い
クラウドでは、拡張性の高さもメリットとして挙げられます。Web上で設定変更ができるため、利用するサーバーの数を増やすなどの環境に応じた変更が可能です。例えば、1つのサイトに集中的にアクセス数が増加した場合でも、一時的にサーバーのスペックが自動的に上がるので、サーバーが重くなることを避けることができます。
オンプレミスの場合は、スペックを高めるためにサーバーを構築する必要があります。そのため、オンプレミスで拡張を行うことはクラウドほど簡単ではないと言えるでしょう。
クラウドのデメリット
クラウドのデメリットについても確認をしておきましょう。ご紹介するデメリットは、以下の通りです。
- 自由なカスタマイズができない
- 長期的なコストが高くなる可能性がある
①自由なカスタマイズができない
クラウドのデメリットは、オンプレミスと比較をするとカスタマイズ性が落ちることです。オンプレミスでは最初の段階からシステムを構築するために、自社に合わせたカスタマイズでが行えます。しかしクラウドでは、販売者が提供するサービスに依存しているため、自社でカスタマイズできる範囲が限られます。
②長期的なコストが高くなる可能性がある
クラウドのメリットでもご紹介しましたが、料金形態は使用量に応じて金額が変動する月額従量課金制が多いです。この場合、サイトやシステムの使用量が増えると、コストが高くなります。
短期的に見るとクラウドは、導入費も安くメンテナンスにかかる人件費と時間のコストを抑えることができます。しかし長期的に見ると費用が高額になるケースも多いので注意が必要です。
オンプレミスからクラウドへの移行のメリット&注意点
オンプレミスとクラウドでは、それぞれの特徴が異なります。そのため自社に合ったサービスを利用することが大切です。
ここからは、「社内システムをオンプレミスからクラウドへ移行したい」と検討されている方向けに、移行のメリットや注意点について解説をします。移行を検討されていない方でも、オンプレミスとクラウドの違いをより詳しく知ることができるので、ぜひ参考にしてください。
移行のメリット
こちらは、オンプレミスからクラウドへ移行するメリットです。
- システムの管理費を大幅に削減できる
- 障害時におけるトラブルの対応が不要になる
- 災害時でも、影響を最小限に留めることができる
- サーバーの追加や管理はWeb上で簡単に行える
システム管理は全て販売者によって行われるため、専門知識を必要とする管理面の負担を軽減することができます。また、オンプレミスのようにサーバーを自社運用している場合は、地震や火災などの災害時にサービズ停止のリスクが高まります。しかしクラウドは、データセンターに内に設置されているケースが多いことから、万が一の事態でも影響を最小限に抑えることができるのです。
移行の注意点
移行のメリットは様々ありますが、同時に課題もあります。移行の注意点は、既存システムの要件がクラウドに適しているかどうかの確認が必要であることです。既存システムをそのままクラウド化した場合、データ連携などでミスマッチが起きる可能性があります。そのため移行前には、システム要件の洗い出しが重要となります。オンプレミスで稼働していた基幹システムやセキュリティの要件、運用マネジメントなどの連携が可能かどうかを予め確認しておきましょう。
オンプレミスとクラウドのハイブリッド連携
近年インフラ構築を実現する上で注目が高まっている「ハイブリッドクラウド」。もともとハイブリッドクラウドのハイブリッド(hybrid)とは、この場合「異なる種類の組み合わせ」を意味します。つまりハイブリッドとは、自社システムを運用する「オンプレミス」と「クラウド」を適宜組み合わせた運用形態のことを指します。
例えばハイブリッドクラウドでは、クラウドの低価格な面と、オンプレミスやプライベートクラウドにおける頑丈なセキュリティ面を併せ持ちます。そのためコストを抑えつつも、セキュリティ面を強化させることができます。
このように、ハイブリッドクラウドは、オンプレミスまたはクラウドといった二者択一ではなく、これらのメリットを併せ持つ特徴があります。オンプレミスとクラウドの特徴を活かしたシステムを利用したい場合は、ハイブリッドクラウドをぜひ検討されてみてください。
まとめ
オンプレミスは、自社内に情報システムを保有し、サーバーを運用する形態。クラウドは、情報システムを自社で保有せずに運用する形態を指します。
オンプレミスとクラウドの違いは、コストやセキュリティ、導入期間などの様々な場面に表れています。どちらもメリットやデメリットが異なるため、自社に合ったシステムを導入することが大切です。
オンプレミスとクラウドが融合された「ハイブリッドクラウド」についてもご紹介しています。システムを分断するのではなく、それぞれのメリットを適宜組み合わせた運用形態を利用したい方は、ぜひハイブリッドクラウドの利用も検討されてみてください。
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