ビッグデータとは何か?7業種のクラウドによるデータ活用事例をご紹介!
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最近では、「ビッグデータ」という言葉をよく耳にするようになりました。IT産業の発展に伴い、様々な分野において、扱うデータ量が爆発的に増加しています。
企業にとって、データは大切な情報資産です。長期的にデータを蓄積し、得られたデータを分析することで、客観的かつ多角的に今後のアクションを決定することができます。そのため自社内で、データ蓄積の仕組みを検討されている方も多いのではないでしょうか?
本記事では、ビッグデータの基礎的な内容から、クラウドを利用したビッグデータの活用事例まで、一挙にご紹介します。ぜひ最後までご覧ください。
目次
ビッグデータとは?
「ビッグデータ」という単語を聞くと、大容量データをイメージしませんか?IT用語辞典では、ビッグデータは下記のように定義されています。
ビッグデータとは、従来のデータベース管理システムなどでは記録や保管、解析が難しいような巨大なデータ群。明確な定義があるわけではなく、企業向け情報システムメーカーのマーケティング用語として多用されている。
多くの場合、ビッグデータとは単に量が多いだけでなく、様々な種類・形式が含まれる非構造化データ・非定型的データであり、さらに、日々膨大に生成・記録される時系列性・リアルタイム性のあるようなものを指すことが多い。
今までは管理しきれないため見過ごされてきたそのようなデータ群を記録・保管して即座に解析することで、ビジネスや社会に有用な知見を得たり、これまでにないような新たな仕組みやシステムを産み出す可能性が高まるとされている。
※引用:IT用語辞典(ビッグデータ)
また、ビッグデータは以下の「3つのV」から構成されると定義されており、それぞれが重要な意味を持っています。
- Volume(データの量)
- Variety(データの種類)
- Velocity(データの発生頻度・更新頻度)
つまりビッグデータは、単にデータ量の大きさだけを意味する訳ではなく、さまざまな要素を複合的に含んだ言葉である、という点を覚えておいてください。
ビッグデータとクラウドの違いと関係性とは?
ビッグデータとクラウドの違い
「ビッグデータ」と「クラウド」は混同されがちな言葉ですが、明確に異なるものです。ビッグデータは前章でご説明した通り、「データそのもの」です。複合的な観点から、特定の条件を満たしたデータ群をビッグデータと呼びます。
一方でクラウドは「インターネット上の仮想基盤」を意味する言葉です。PCやスマホなどの端末にデータを保存するのではなく、インターネット上に存在する仮想空間(サーバー)に保存して、運用することをクラウド化と言います。
ビッグデータとクラウドは、性質がまったく異なるものであるため、両者の違いを覚えておいてください。
ビッグデータとクラウドの関係性
ビッグデータは企業活動のあらゆるシーンで活用できますが、その抽出先や形式は多様化しており、データの粒度も非常に細かくなっています。つまり、ビッグデータを自社サーバーで一元管理することは、非現実的になりつつあると言えるでしょう。
一方、ビッグデータをクラウドで管理することで、サーバーの運用負荷などを削減することができ、端末や場所を問わずにデータへアクセスすることが可能になります。これからビッグデータの活用を検討される場合は、クラウドでのビッグデータ管理を強くオススメします。
ビッグデータ活用のメリット
ビッグデータを活用することで、企業は多くのメリットを享受することができます。コンピューター技術の進歩により、データ処理の速度は飛躍的に向上しました。ビッグデータも例外ではなく、短時間でデータの処理・分析を行なうことが可能です。
膨大なビッグデータを解析することで、自社の課題や今後の戦略について、新たな発見を得ることができます。例えば、業務課題を抽出・解決することでコスト削減に直結したり、顧客データからマーケティング戦略を策定し、自社の売り上げアップに繋げることが可能になります。
また、AI技術の発達により、単なるデータ分析だけではなく、仮説の提示まで実現することができます。つまり、大量のデータが宝の持ち腐れになることなく、客観的なデータに基づくアクションプランを検討できる、ということです。
いかに優秀な営業マンでも、商品や顧客に関する大量のデータをすべて頭にインプットするのは不可能ですよね。しかし、ビッグデータを活用することで、その運用が可能になります。変化の激しいニューノーマル時代を生き抜く上で、会社の方向性を正しく導いてくれるビッグデータは、不可欠な存在であると言えるでしょう。
ビッグデータ活用のデメリット
ビッグデータは多くのメリットがある反面、デメリットも存在します。何より忘れてはいけないのが、情報漏洩の問題です。ビッグデータは顧客情報を含む企業の機密データを多く含むため、万が一、情報漏洩が発生した場合には、取り返しのつかない事態になります。
また、ビッグデータは情報量が膨大であるが故に、「データをどのように活用すれば良いかわからない」という状況に陥るリスクがあります。自社で分析・活用したいデータの用途や目的を明確にし、計画性をもって進めていくことが大切です。
ビッグデータを活用する際には、これらのデメリットを理解しつつ、最大限リスクを低減するような運用を検討する必要があります。とはいえ、メリットとデメリットを天秤にかけたときには、多くの企業がメリットを強く感じることでしょう。
クラウドによるビッグデータ活用事例
金融
近年、ビッグデータ活用で金融分野のイノベーションを目指す動きが目立っており、これらの動きを総称して「フィンテック(FinTech)」と呼んでいます。総務省は、フィンテックを「決済・送金」、「資産管理」、「融資・調達」、「ブロックチェーン」の4類型に分類しており、各類型ごとに適合するクラウドソリューションが存在します。
例えば、「決済・送金」のソリューションは、PayPalやApple Payなどが該当します。クラウド基盤の活用により、クレジットカードや銀行口座などの個人情報と各店舗の決済端末を連携させることで、利便性の高いキャッシュレス決済の仕組みを実現しています。
個人情報はもちろんのこと、購買履歴や売上管理など、さまざまな情報をビッグデータ化してクラウド上に保存しているわけです。このように、各分野における先進的なサービスの裏側には、ビッグデータが活用されていることを忘れてはいけません。
ECサイト
Yahoo!は検索サイト以外にも数多くのサービスを提供しており、多岐にわたるビッグデータを保有しています。そしてそれらのデータを、自社で保有するAI技術とあわせて活用することで、日々さまざまな分析を行っています。
その一例がYahoo!ショッピングです。利用者の検索履歴と購入履歴をあわせて解析を行うことで、新規ユーザーへの商品レコメンドを改善しました。結果、クリック率は4.5倍に向上したとの結果が出ています。
またYahoo!だけではなく、楽天やAmazonなど他のECサイトでも、ビッグデータを活用した顧客解析により、購入率アップや利用者満足度の向上を実現しています。
ホームセンター
とあるホームセンターでは、売上、従業員の行動、商品陳列などのデータを蓄積・解析することで、顧客単価の高いエリアを特定することに成功しました。そして、当該エリアに従業員を重点的に配置することで、顧客の取り逃しを防ぐことができ、売上金額が15%アップしたという事例があります。
ヘルスケア
ヘルスケア分野はビッグデータ活用が大きく期待される分野の一つです。現状の取り組みとしては「DPC(Diagnosis Procedure Combination:診断群分類別包括評価)」が有名です。
DPCとは、医療機関が厚生労働省に対して匿名で医療費データを提出し、厚生労働省が集計・発表する仕組みです。身長、体重、病名、治療内容などのデータが病院単位で蓄積されているため、個々の病院レベルや地域医療レベルの評価・改善につなげられると考えられています。
マーケティング
マーケティング業界でも、ビッグデータの活用の動きが進んでいます。例えば、Webサイトの訪問履歴やECサイトにおける購買履歴などのオンライン行動をオフラインの購買行動と結びつけることで、オンライン・オフラインを横断する「カスタマージャーニー分析」が実現しました。
カスタマージャーニーとは、顧客の商品認知から、購買に至るまでのプロセスをあらわす言葉です。カスタマージャーニーを分析することで、最適なタイミングで顧客にアプローチを取ることができるようになりました。このアプローチ方法も、顧客行動のビッグデータ分析が可能にした成果であると言えます。
自動車
ある自動車メーカーでは、通信機能を備えたカーナビのデータを毎月2億km以上にもわたって収集しています。収集結果を分析することで、急ブレーキを踏むことが多いポイントや事故が多発している場所を探り出し、安全運転をサポートする情報として提供しています。
放送局
台風の進路予測、降水確率、気温予測などの分野でビッグデータが活用されています。天気図・温度・湿度・風向・風速などのデータを蓄積し、過去のパターンと照合することで、気象予報の精度向上に努めています。
まとめ
いかがだったでしょうか。ビッグデータの意味や活用事例をご理解いただけましたでしょうか。企業にとって、データは大切な情報資産です。長期的にデータを蓄積し、得られたデータを分析することで、客観的かつ多角的に今後のアクションを決定することができます。
そして、ビッグデータの管理・運用にはクラウドがオススメです。自社にかかる負荷を削減し、場所やデバイスを問わずにデータにアクセスできる自由な環境を構築することができます。
ビッグデータの活用はあらゆる業界で既に始まっています。変化の激しいニューノーマル時代を生き抜くために、ぜひクラウドによるビッグデータ活用を選択肢に加えてみませんか?
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