ソーシャルログイン(SNS認証)とは?概要やメリット・デメリット、実装するための方法まで徹底解説!
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- SNS認証
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昨今、インターネットの急速な普及に伴い、 Social Networking Service (SNS)の利用者数も増加しています。そして、 SNS が世の中に広まったことで注目を集めているのがソーシャルログイン(SNS認証)です。
ソーシャルログイン(SNS認証)を活用することで、ユーザーの煩雑なログイン作業が不要になり、サービスの利便性を向上させることができます。そこで本記事では、ソーシャルログイン(SNS認証)の概要やメリット・デメリット、実装するための方法まで一挙にご紹介します。
目次
ソーシャルログイン(SNS認証)とは?
ソーシャルログインとは SNS のアカウントを利用して Web サイトやサービスにログインできる機能であり、SNS認証と呼ばれることもあります。以降、本記事では「ソーシャルログイン(SNS認証)」と記載します。
例えば、楽天や Amazon などの EC サイトを使用する場合、サイトを利用するための会員登録が必要になります。しかし、多くのサイトやサービスに会員登録をしていると、自分が設定した ID やパスワードを忘れてしまうこともあるでしょう。
そこで、効果を発揮するのがソーシャルログイン(SNS認証)です。ソーシャルログイン(SNS認証)を活用すれば、新たに会員登録する必要はなく、煩雑な ID ・パスワードの管理から解放されます。また、サービス提供者の目線でもユーザーの会員登録を行う機能が不要となるため、提供者と利用者の両者がメリットを享受できます。
また、 Web サイトやサービスだけではなく、 Wi-Fi 接続やアプリケーションへのログイン時にソーシャルログイン(SNS認証)が活用されるケースもあります。スマートフォンが急速に普及し、 SNS が身近な存在になった現代においては、ソーシャルログイン(SNS認証)はとても便利な仕組みであると言えるでしょう。
ソーシャルログイン(SNS認証)の仕組み
SNS認証は SNS のアカウントを利用して Web サイトやサービスにログインするための仕組みです。例えば Facebook の場合、「 Facebook でログインする」をクリックすると Facebook へ自動的にアクセスし、そこで認証を行うことで元々の Web サイトやサービスにログインできます。
このように、SNS認証は SNS の認証の仕組みを使って Web サービスやアプリケーション、公共の Wi-Fi などに接続できるため、認証用に複数の ID ・パスワードを管理する必要がなく、ユーザーの利便性が大きく向上します。
また、一般的なSNS認証においては、アプリケーションの相互接続性を維持するために「 OpenID Connect 」と「 OAuth 2.0 」の 2 つの通信規格を採用しています。
OpenID Connect は Web サイトやアプリケーションなど、複数の場面における認証を統一するための ID 連携の仕組みであり、シングルサインオン(SSO)を実現するための規格として知られています。
そして、 OAuth 2.0 は RFC6749 や RFC6750 などで決められた権限の認可を行うための規格であり、様々なアプリケーションに対して「リソースへのアクセスを実行するための権限」を付与する役割を担っています。
ソーシャルログイン(SNS認証)のメリット
ソーシャルログイン(SNS認証)にはどのようなメリットが存在するのでしょうか?サービスの利用者と提供者のそれぞれの目線からご紹介します。
利用者目線のメリット
ソーシャルログイン(SNS認証)における利用者目線のメリットとして、煩雑な ID ・パスワード管理から解放される点が挙げられます。本来は使用するサービスごとにログイン情報を管理する必要がありますが、ソーシャルログイン(SNS認証)を使えば簡単にログイン可能です。
また、サービスの会員登録を行う際に SNS から取得したデータを基に登録フォームの項目を自動入力してくれる他、二段階認証の採用でセキュリティを強化しているソーシャルログイン(SNS認証)も存在し、利便性・安全性の面でも数多くのメリットを享受できます。
サービス提供者目線のメリット
ソーシャルログイン(SNS認証)における提供者目線のメリットとして、会員登録の機会損失を回避できる点が挙げられます。ソーシャルログイン(SNS認証)は利用者の工数削減に直結するため「登録が面倒だからやめよう」というユーザーを取り込むことが可能です。
また、 SNS から情報を取り込むことでユーザーの様々なデータを取得でき、今後のマーケティング戦略に活用できます。さらに、パスワードの再発行やログインエラーなど、ログイン関連の問い合わせを減らすことができるため、自社の工数削減にも直結します。
ソーシャルログイン(SNS認証)のデメリット
ソーシャルログイン(SNS認証)にはメリットだけではなくデメリットも存在します。事前に内容を理解しておきましょう。
サービス利用者目線のデメリット
SNS のログイン情報で認証できる点がソーシャルログイン(SNS認証)の大きなメリットですが、中には「サービスごとに ID ・パスワードを変更してセキュリティを高めたい」という人も居るかもしれません。このような場合は、ソーシャルログイン(SNS認証) のメリットがデメリットになってしまう可能性もあります。
また、ソーシャルログイン(SNS認証)は SNS のログイン情報を使用するため、仮にその ID ・パスワードを忘れた場合は、ソーシャルログイン(SNS認証)を使っている全てのサービスにログインできなくなります。そのため、ログイン情報は慎重に管理する必要があります。
サービス提供者目線のデメリット
ユーザー目線でのソーシャルログイン(SNS認証)の価値は「手間なく会員登録やログインができること」です。しかし、ユーザー導線を考えずにソーシャルログイン(SNS認証)を導入した場合、結果としてユーザーを混乱させてしまい、会員登録などの機会損失に繋がるリスクがあります。
また、ソーシャルログイン(SNS認証)は SNS プロバイダの仕様に影響される部分が多く、仮に大規模な仕様変更が行われた場合はメンテナンス作業が必要になります。そして、改修を行うための予期せぬコストや手間が発生するため、この点もソーシャルログイン(SNS認証)のデメリットの一つだと言えるでしょう。
ソーシャルログイン(SNS認証)を実装するための方法
一口にソーシャルログイン(SNS認証)と言っても、その実装方法は多岐にわたります。
最もわかりやすい方法として、自社による個別開発が挙げられますが、 SNS プロバイダが採用しているプログラミング言語に合わせて大量のコードを記述するため、専門知識と経験が求められます。
また、アプリケーションサービスプロバイダ(ASP)を利用してソーシャルログイン(SNS認証)を実装する方法もあります。 ASP はアプリケーションソフト等のサービスをネットワーク経由で提供するプロバイダであり、 ASP サービスの一つである「ソーシャル PLUS 」などを活用すれば、有料にはなりますがソーシャルログイン(SNS認証)を簡単に導入できます。
さらに、最近ではクラウドサービスを利用したソーシャルログイン(SNS認証)の実装も一般的になっています。例えば、 Firebase というクラウドサービスで API を取得することで、手間なくソーシャルログイン(SNS認証)を組み込むことが可能です。 Firebase については後ほど詳しくご紹介します。
Firebase でソーシャルログイン(SNS認証)を実装し、アプリケーションを開発する方法は以下の記事で解説しています。
アプリケーションでSNSログイン認証(ソーシャルログイン)を導入する方法を一挙公開
ソーシャルログイン(SNS認証)に利用できる代表的な外部サービス
ソーシャルログイン(SNS認証)に利用できる外部サービスは数多くの種類が存在します。そのため、自社のサービスやアプリケーションのターゲット層とマッチしたサービス選定が重要なポイントになります。
以下、代表的な外部サービスをご紹介します。
Google は世界中で圧倒的なユーザー数を誇ります。多くの方々が Gmail や YouTube などを利用するために Google アカウントを作成しているため、幅広い層に対してリーチ可能なソーシャルログイン(SNS認証)を実装できます。
LINE
LINE は日本国内で圧倒的な支持を受けている SNS サービスです。特に若年層における LINE 使用率は非常に高いため、若者をターゲットにしている企業にとっては有効なソーシャルログイン(SNS認証)を実装できます。
Twitter はテキスト投稿を主としており、世界中で数多くのユーザーを抱えている SNS です。投稿のリツイートなどの拡散力が非常に高いため、 Twitter のユーザーを取り込むことができれば、自社サービスの知名度アップを期待することも可能です。
Facebook は全世界で利用されている代表的な SNS ですが、大きな特徴としてユーザーが実名でプライベートな情報を登録している点が挙げられます。そのため、 Facebook でソーシャルログイン(SNS認証)の仕組みを構築すれば、具体的なユーザー情報を取得でき、今後のマーケティング活動に有効活用することが可能です。
ソーシャルログイン(SNS認証)の実装には Firebase がオススメ
Firebase とは、 Google が提供しているクラウド型のプラットフォームであり、モバイルアプリケーションや Web アプリケーションのバックエンド機能を搭載しています。
以下、 Firebase がオススメな理由をご説明します。
Firebase に関心のある方は以下の記事がオススメです。
【第1回】 Google の mBaaS 「 Firebase 」とは?【はじめてみよう Firebase】
リアルタイムなデータ同期
Firebase の大きな特徴として、データ同期がリアルタイムである点が挙げられます。
データベースをサーバーに構築している場合、データの取得や更新時には直接サーバーを見にいく必要があります。そして、サーバーにアクセスするためには、ネットワークを経由しなければならず、処理が混雑していたりネットワークが不安定だったりする場合には応答までに長い時間を要します。
しかし、 Firebase で作られたアプリケーションはローカル上にもデータベースを保持しており、常にサーバーのデータベースと同期しています。つまり、ローカルのデータベースを参照するため、ネットワークに影響されることなくデータを扱うことができます。さらに、オフライン状態でデータ更新をした場合でも、オンラインになった瞬間にサーバーと同期されるため心配はありません。
サーバー周りの設定が不要
Firebase はバックエンド周りの機能をプラットフォームとして提供するため、サーバーの設計・構築が不要になります。アプリケーションといえばサーバーが必要不可欠ですが、サーバーの調達から設定、バックエンドの開発をするためには長い時間を要します。
しかし、 Firebase を使えば面倒なサーバー周りの設定は必要ありません。さらに、データの取り扱いや別サービスとの連携といったバックエンドの処理も不要になり、サーバーの管理・保守にかかる工数削減に直結します。
豊富な機能
Firebase には数多くの機能が搭載されており、アクセス解析機能やメッセージの送受信機能、認証機能など、開発に必要なものがすべて揃っています。そのため、 Firebase を使うことで様々なシーンに対応できる点は、開発者にとって魅力の一つだと言えます。
様々なプログラミング言語に対応
Firebase は様々なプログラミング言語に対応しており、
- Swift
- Objective-C
- Java
- JavaScript
- C++
- Unity
など、代表的なプログラミング言語を自由に使うことができます。利用可能なプログラミング言語が制限されている場合は事前学習が必要になりますが、普段から使い慣れている言語を選んで開発を進められる点は Firebase の大きなメリットになります。
まとめ
本記事では、ソーシャルログイン(SNS認証)の概要やメリット・デメリット、実装するための方法まで一挙にご紹介しました。
インターネットや SNS が普及した現代において、ソーシャルログイン(SNS認証)の重要性は益々高まっています。企業がソーシャルログイン(SNS認証)を活用することで、ユーザーの利便性向上を実現できるだけではなく、自社サービスにおける機会損失の回避やユーザー情報の取得など、様々なメリットを享受できます。
ソーシャルログイン(SNS認証)の実装には様々な外部サービスを利用できるため、自社のターゲット層と SNS のユーザー層を考慮して、最適な SNS サービスを選択することが大切なポイントになります。
そして、ソーシャルログイン(SNS認証)を実装するのであれば Firebase がオススメです。 Firebase はリアルタイムなデータ同期や豊富な機能など、企業にとって嬉しいポイントが多く存在します。さらに、サーバー周りの設定が不要な点も大きな魅力だと言えます。
本記事を参考にして、 Firebase を利用したソーシャルログイン(SNS認証)の導入を検討してみてはいかがでしょうか?
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