サイバーセキュリティ・メッシュとは?機密情報を守るための新しいセキュリティアプローチに迫る!
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サイバーセキュリティ・メッシュという言葉をご存知でしょうか?自社のセキュリティレベルを高めるためのアプローチであり、サイバーセキュリティ・メッシュを実践することで、様々な脅威から貴重なデータを守ることができます。
昨今、機密情報を狙ったサイバー攻撃は高度化かつ多様化しており、企業は自社が保有する情報資産を安全に保護する必要があります。そのため、サイバーセキュリティ・メッシュの重要性も高まっているのです。
本記事では、サイバーセキュリティに関する基礎的な内容に加えて、サイバーセキュリティ・メッシュとは何か、サイバーセキュリティ・メッシュの考え方、実現するためのポイントなど、あらゆる観点から一挙にご紹介します。
目次
サイバーセキュリティとは?
サイバーセキュリティ・メッシュの内容に入る前に、まずは「サイバーセキュリティ」という言葉について理解しておきましょう。最近では、サイバーセキュリティは一般的なキーワードとして使われていますが、意味を正しく理解している方は少ないのではないでしょうか。
サイバーセキュリティとは、マルウェアをはじめとしたサイバー攻撃から自社のデバイスや情報資産を守ることです。例えば、セキュリティ対策ツールの導入や社員教育など、セキュリティ面における安全性を高めるための対策を意味する言葉です。
情報資産とは、顧客情報や社員情報、自社製品に関する技術データなど、企業が蓄積しているノウハウやデータのことです。これらは企業経営を行う上で必要不可欠なものであり、悪意のある第三者の手に渡ってしまった場合、様々なリスクが考えられます。
例えば、個人情報が流出すれば多額の損害賠償金が発生する可能性がありますし、企業の社会的信用を失います。また、新製品に関する機密情報が漏れた場合は市場競争において大きな不利益を被ることになります。
近年、 IT の進化に伴いサイバー攻撃は高度化かつ多様化しています。だからこそ、自社の情報資産を守るためのサイバーセキュリティの重要性が高まっており、業種や規模を問わずにすべての企業に求められる経営課題となっています。
なお、2014年には日本政府がサイバーセキュリティ基本法を制定し、2015年1月から施行されています。このように、サイバーセキュリティは民間企業だけではなく、国全体で議論がなされている重要な事柄であるとご理解ください。
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サイバーセキュリティ・メッシュとは?
サイバーセキュリティ・メッシュの「メッシュ」は英単語の mesh であり、日本語では「網」を意味する言葉です。つまり、サイバーセキュリティ・メッシュとは、様々な観点からサイバーセキュリティの網を張り巡らせ、あらゆる脅威に対して備えようとする考え方です。
前述した通り、企業を狙うサイバー攻撃は高度化かつ多様化しており、一つのセキュリティ対策だけですべての攻撃を防ぐことは困難です。だからこそ、サイバーセキュリティ・メッシュを導入し、複合的なセキュリティ対策を広範囲に講じる必要があるのです。
サイバーセキュリティ・メッシュをより具体的に説明する場合、「自社のセキュリティレベルを高めるための分散型アーキテクチャのアプローチ」であると言えます。従来の日本企業では、オンプレミス運用が主流となっており、すべてのデータやシステムが、特定の物理サーバーの中に存在していました。
しかし、クラウドコンピューティングの技術が大きく進歩し、現在ではクラウド活用による仮想環境でのシステム運用が主流となっています。昨今の新型コロナウイルスの感染拡大の影響も相まって、この傾向はさらに強まりました。
クラウドはオンプレミスと異なり、「必要なものを」「必要なときに」「必要な分だけ」利用する分散型の情報技術です。最近では、自社の状況に合わせて、複数のクラウド環境にシステムやリソースを分散するマルチクラウドも一般的なものとして定着しています。
そして、このような社会変化に伴い、サイバーセキュリティに関しても分散型のアプローチが求められるようになりました。サイバーセキュリティ・メッシュは「必要な場所に」「必要なセキュリティ機能を」導入するものであり、分散型のシステム運用が主流化している現代において、とても重要な考え方であると言えるでしょう。
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サイバーセキュリティ・メッシュの考え方
サイバーセキュリティ・メッシュは、分散型のクラウド環境や場所を問わないオペレーションなどを実現する上で、それらの環境を安全に構築するためのアプローチであると言えます。それでは、サイバーセキュリティ・メッシュはどのような考え方のもとに成り立つのでしょうか。
現代のように、企業の IT システムが分散化している環境においては、すべてのコンポーネントに対して安全にアクセスするための仕組みが必要です。つまり、クラウド環境に置いてあるデータやアプリケーション、社員一人ひとりの PC など、あらゆる要素に「網状」のセキュリティを整備することが求められます。
近年、大きな注目を集めているキーワードとして「エンドポイントセキュリティ」と「ゼロトラスト」が挙げられます。エンドポイントセキュリティは、エンドポイントレベルで高い安全性を実現するものであり、従来の境界防御では対応が困難な部分まで防御できます。ゼロトラストは、ユーザーやデバイス、ロケーションなどを問わずにアクセスする度に認証を行い、「働く場所」に関係なく業務の安全性を担保するものです、
これらは、比較的新しいセキュリティのアプローチ手法だと言えますが、サイバーセキュリティ・メッシュとイコールではありません。サイバーセキュリティ・メッシュは特定の手法を指す言葉ではなく、エンドポイントセキュリティやゼロトラストなどの技術を活用し、組織全体の安全性を担保するための考え方です。
つまり、業務プロセスやリソース分散など、企業における様々な環境変化に柔軟に対応し、すべてのコンポーネントに対して、最適なセキュリティを実装していく体制整備そのものがサイバーセキュリティ・メッシュの本質であると言えます。
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サイバーセキュリティ・メッシュ・アーキテクチャとは?
サイバーセキュリティ・メッシュを語る上で「サイバーセキュリティ・メッシュ・アーキテクチャ」は欠かせない存在です。
アーキテクチャは英単語の architecture であり「構造」を意味する言葉です。このことからわかるように、サイバーセキュリティ・メッシュ・アーキテクチャとは、サイバーセキュリティ・メッシュの構造を示す用語として使われています。
サイバーセキュリティ・メッシュ・アーキテクチャを一言で表現すると、サイバーセキュリティ・メッシュ(サイバーセキュリティの網)を細かく張り巡らせて、あらゆるサイバー攻撃を防ぐためのセキュリティ構造だと言えます。
例えば、サイバーセキュリティの基本的な対策としてファイアウォールが挙げられますが、これは外部からの不正アクセスを防ぐための仕組みであり、万が一、悪意のある第三者に不正アクセスを許してしまった場合、その後の対策を講じることはできません。
このような課題を解決するため、近年では Endpoint Detection and Response (EDR)と呼ばれる新しいセキュリティ対策が注目を集めています。 EDR はユーザーが使用しているデバイスの不審な挙動を察知し、異常が認められた場合に管理者へ即座にアラートを届ける仕組みです。
つまり、「外部からの侵入を防ぐ」というファイアウォールによるセキュリティ対策と「侵入を前提として被害を最小限に抑える」という EDR によるセキュリティ対策を併用することで、自社の安全性をより高めることができる、ということです。
これがサイバーセキュリティ・メッシュ・アーキテクチャの一例であり、多くの企業が様々なセキュリティツールを駆使してあらゆる脅威に備えています。サイバー攻撃が高度化かつ多様化している現代においては、サイバーセキュリティ・メッシュ・アーキテクチャの重要性は益々高まっていると言えるでしょう。
サイバーセキュリティ・メッシュを実現するためのポイント
サイバーセキュリティ・メッシュを実現するためには、どのような点を意識すれば良いのでしょうか。代表的なポイントをいくつかご紹介します。
自社システムを見える化する
サイバーセキュリティ・メッシュの実現に向けた第一歩は、自社システムの見える化です。システムの全体像を正しく把握することで、適切なセキュリティ対策を検討できます。はじめの現状把握がサイバーセキュリティ・メッシュの成否を分けるため、時間をかけて丁寧に進めてください。
すべてのセキュリティリスクを想定する
サイバーセキュリティ・メッシュは、あらゆる脅威に対して「セキュリティの網」を張り巡らせる対策です。そのため、自社システムの構成を踏まえた上で、想定されるすべてのリスクを洗い出すことが大切です。仮に漏れがあった場合、サイバーセキュリティ・メッシュは不完全なものになってしまうため、システムの見える化と同様に慎重に進めましょう。
適切な IT ツールを選択する
安全なセキュリティ環境を整備するためには、 IT ツールの導入が重要な鍵を握ります。自社のみでセキュリティ対策を行うことも可能ですが、実現できる対策には限界があるため、ツールを利用する方が確実だと言えるでしょう。
適切なツールを活用することで、自社の貴重なデータをこの上なく安全な環境で扱うことができます。ツールを導入するためにはコストが必要になりますが、これをネガティブに捉えるのではなく、必要投資だと前向きに考えることが大切です。
サイバーセキュリティ・メッシュにオススメのサービスをご紹介!
前章では、サイバーセキュリティ・メッシュを実現するためには IT ツールが有効だとご説明しました。市場には数多くのツールが存在しますが、それぞれ強みや特徴が異なるため、どのサービスを選択するのか、は重要なポイントです。
ツールの選び方は多岐にわたりますが、サイバーセキュリティ・メッシュを目指すのであれば、様々なセキュリティ機能を搭載しているツールを選択すべきと言えます。機能ごとに別々のツールを導入した場合、トータルコストは大きく跳ね上がりますが、多くの機能を搭載しているツールであればコストを抑えられます。
このような観点においては、 Google Cloud (GCP)がオススメのサービスだと言えます。以下、 Google Cloud (GCP)の概要とサイバーセキュリティ・メッシュを実現する上でオススメな理由をご説明します。
Google Cloud (GCP)とは?
Google Cloud (GCP) とは Google が提供しているパブリッククラウドサービスです。とても高い信頼性を誇り、99.9% 以上の SLA ( Service Level Agreement :サービス品質保証)を誇っているため、安心して実業務で利用することができます
また、 Google Cloud (GCP)が提供する各種機能は Google の成長とともにアップデートされていきます。日々進化するサイバー攻撃から自社を守る上で、常に Google の最新セキュリティを利用できる点は大きなメリットであると言えます。
Google Cloud (GCP)については、以下の記事で詳しく解説しています。
クラウド市場が急成長中?数あるサービスの中でGCPが人気の理由5選!
サイバーセキュリティ・メッシュの実現にオススメな理由
Google Cloud (GCP)では、様々なシーンのセキュリティ対策に活用できる多種多様なツールを提供しています。
ほんの一部ですが、例えば以下のようなサービスが挙げられます。
- Cloud Armor ( DDoS 攻撃への対策)
- reCAPTCHA Enterprise ( bot 攻撃への対策)
- Web Security Scanner (セキュリティの脆弱性を可視化)
このように、 Google Cloud (GCP)には様々なセキュリティ機能が内包されています。つまり、 Google Cloud (GCP)を導入することで、自社のセキュリティを一元的に強化できるということです。
用途ごとに別々のセキュリティツールを導入する場合、管理が煩雑になってコストも跳ね上がりますが、 Google Cloud (GCP)は一つのサービスで一気通貫したセキュリティ対策を実現できます。そのため、 Google Cloud (GCP)は、企業のサイバーセキュリティ・メッシュ実現を強くサポートしてくれるツールだと言えるでしょう。
Google Cloud (GCP)を活用したセキュリティ対策に関しては以下の記事が参考になります。
web アプリケーションを脅威から守る! Google Cloud (GCP)を活用したセキュリティ対策を一挙に紹介
まとめ
本記事では、サイバーセキュリティに関する基礎的な内容に加えて、サイバーセキュリティ・メッシュとは何か、サイバーセキュリティ・メッシュの考え方、実現するためのポイントなど、あらゆる観点から一挙にご紹介しました。
IT システムの分散化が進み、サイバー攻撃が高度化かつ多様化している現代において、サイバーセキュリティ・メッシュの重要性は益々高まっています。サイバー攻撃への対策は、業種や規模を問わず、すべての企業が求められている経営課題だと言えるでしょう。
サイバーセキュリティ・メッシュを実現するためのポイントは多く存在しますが、その中でも IT ツールの導入はとても重要な鍵を握ります。自社のみで行うセキュリティ対策には限界があるため、安全性の高いセキュリティ環境を実現したいのであれば、 IT ツールの導入が有効な選択肢になります。
市場には様々なツールが存在しますが、せっかく導入するのであれば Google Cloud (GCP)がオススメです。様々なセキュリティ機能を搭載しており、 Google Cloud (GCP)という一つのサービスだけで、一気通貫したセキュリティ対策を実現できます。
本記事を参考にして、ぜひ Google Cloud (GCP)の導入を検討してみてはいかがでしょうか。
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