DX のキーマンに任命されたらどうする? DX の推進リーダーに求められる5つの思考を解説!
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現在、多くの企業が DX によるデジタル変革を推進しています。「 DX は会社全体の大きな話だから自分には関係ない」という方もいるかもしれませんが、ある日突然あなたが DX の推進リーダーに任命される可能性もあります。
そこで本記事では、 DX の推進リーダーに求められる思考や DX を推進していく上で大切なポイントをわかりやすくご説明します。自社のデジタル化を実践している方は、ぜひ最後までご覧ください。
目次
DX における社内の登場人物
企業における DX では、様々な属性の登場人物が存在します。まずはどのような登場人物がいるのかを正しく理解しておきましょう。
経営層
DX は会社全体の方向性を変える大規模なデジタル変革です。そのため、当然ながら経営層の存在なくして進めることはできません。経営層が現場で DX の推進を行うことは稀ですが、全体ビジョンの策定や意思決定など、とても重要な役割を持っています。
DX の推進リーダー
DX は会社内の特定部署が責任を担うのではなく、 DX を推進するための組織を新しく結成することが一般的です。その推進チームのリーダーは DX の全体像を正しく理解し、メンバーを率いて自社のデジタル変革を促進する必要があります。物事を前進させるための実行力やメンバーと意思疎通を図るためのコミュニケーション力、多くの社員を巻き込むための牽引力など、様々なスキルが要求されます。
DX の推進メンバー
DX の推進メンバーはリーダーと連携しながら各種アクションを粛々と実行していきます。組織として効率的に DX を進めるためには、単にリーダーの指示を待つのではなく、個人が自律性を持って行動することが求められます。また、様々な部署からメンバーを広く集めることで、 DX を多角的な視野で捉えることが可能になります。
一般社員
経営層ではなく、 DX 推進にも携わっていない一般社員は組織の大多数を占める属性です。ただし、だからと言って DX と完全に無関係なわけではありません。 DX の主役は社員一人ひとりであるため、業務における課題を現場の声として伝えたり、自ら自社の DX に関する情報を取得するなど、積極的な姿勢が求められます。
DX を成功させるためのポイント
DX は計画性を持たずに闇雲に進めたところで思うような結果は得られません。本章では、 DX を成功させるために大切なポイントをいくつかご紹介します。 DX 推進リーダーとしては知っておくべき内容ばかりなので、ぜひ参考にしてください。
具体的なゴール・戦略を策定する
経営戦略が抽象的なままでは DX を実現することはできません。自社が目指すべきゴールを明確にして、逆算思考で具体的な戦略を策定していく必要があります。
ゴールと戦略が明確になれば、あとはスケジュールを立ててプロセスを具体化していくだけです。はじめの構想が成否を分けますので、妥協せずにじっくりと検討してください。
組織のキーマンを味方につける
DX は個人で進めるものではなく、組織全体で推進するものです。そのため、経営者や役職者など、然るべき立場の人から賛同を受け、効率的に推進できる環境づくりを行うことが大切です。
キーマンが味方になってくれれば、その配下にいる社員からも賛同を得られやすくなります。結果として、組織全体が一丸となって DX をスムーズに進めることができます。
現場に近い業務から着手する
はじめは現場に近い業務を優先して DX を推進していきましょう。細かい業務に対する変化であれば、大きな反対意見が出ることは少ないので、スムーズに DX を進めることができます。例えば、ペーパーレスや会議ルールの設定などが挙げられます。
現場業務の変革が終わったら、次第に組織全体のワークフローやビジネスモデルまで DX の範囲を拡大していきます。このように、段階的に DX を実行することで、無理なく効率的にプロジェクトを推進できます。
既存のITシステムを見える化する
効率的な DX を実現するためには、既存の IT システムを正しく理解することが大切です。DX の基本はデジタル化であり、効率的なデジタルシフトを実現するためには既存システムの把握が必須要件です。
そのため、 DX に取り掛かる前に自社で利用している既存システムを見える化してください。自社における IT 資産の現状分析を行ない、目的や機能に合わせてシステムを変革する必要があります。
変化に対応できるシステム環境を整備する
DX を実現するためには、急速に変化する時代についていくための柔軟なシステム環境を整備する必要があります。構築スピードやスケール、柔軟性などを考えると、システム構築はオンプレミスよりもクラウドがオススメです。
自社の現状や目指すべきゴールを踏まえて、多様化する消費者ニーズや働き方に対応できるようなシステムを検討してください。システムだけではなく、各種 IT ツールの利用により、業務プロセスの変革や効率化を行うことも忘れてはいけません。
DX の推進リーダーに求められる5つの思考
本章では、 DX の推進リーダーに求められる5つの思考をご紹介します。現場で DX を牽引する推進リーダーの存在はプロジェクトの成否に大きな影響を与えます。意識すべきポイントを理解して、確実に実践してください。
ベンチャー企業の経営者になりきる
DX の推進リーダーは、ベンチャー企業の経営者のような思考が求められます。決められた予算の中でヒト・モノ・カネを自身の裁量で動かし、 DX の実現に向けて奔走する必要があります。これは企業の社員というよりも、まさに経営者そのものの姿です。
ベンチャー企業に特定した理由は DX の推進リーダーにはスピードが求められるためです。変化し続ける市場に対応するためには、 DX を迅速に進める必要があります。 DX の推進リーダーは様々な局面において、正確かつ迅速な意思決定が求められています。
メンバーが創造性を発揮できる環境を作る
DX の推進リーダーは企業組織におけるリーダーとは特性が異なります。一般的な管理職はメンバーの成長促進や管理が主な仕事ですが、 DX の場合はプロジェクト自体が創造性の高い取り組みであるため、メンバーがパフォーマンスを最大限に発揮できるよう、フラットでオープンな組織を作ることがリーダーの役割になります。
メンバーの創造性を刺激するためには、メンバー間でブレストを行う時間を設けたり、外部の人間を巻き込んだワークショップを開催することも効果的です。大切なことは、これらをリーダー自らが企画し、メンバーが意見を発信できる場所を積極的に提供することです。これにより、メンバー全員が自律性を持って DX プロジェクトに取り組めるようになります。
経営層や他部門とのハブになる
DX の推進リーダーは、状況に応じて経営層や他部門とのハブになることも必要です。 DX を推進する上では、経営層の承認を得たり、他部門と折衝するような機会が多く存在します。例えば、 IT ツール導入の予算を確保したり、運用の一部を特定部門に依頼するような場面が挙げられます。
このようなとき、 DX の推進リーダーが率先して調整役を務めてください。リーダー自身が行動することで、プロジェクトメンバーの負担を軽減でき、メンバーがアイデア創造に集中する環境を整えることができます。ハブとして調整を行うのは簡単ではありませんが、 DX の成否を分ける大切なポイントなので必ず意識しましょう。
意識的に高い目標を設定する
DX を組織で推進するためには、具体的な目標設定が必要不可欠です。 DX 自体は長期的な取り組みであり、最終目標は遠いところにありますが、ゴールから逆算して節目ごとに小さな目標を設定し、達成に向けたアクションをチーム全員で行っていきましょう。
短いスパンで目標設定を行うことでメンバーのモチベーションを維持できるとともに、進捗を定量的に見える化することが可能になります。ここでのポイントは、意識的に高めの目標設定を行うことです。高い目標を設定することでメンバーの本気度を高めることができ、仮に達成できなかった場合でも一定の効果を出すことができます。
外部ベンダーの力をうまく利用する
DX を推進する中で、自社だけでは解決できない問題も出てくることでしょう。そのような場合は、外部ベンダーの力をうまく利用することで効率的にプロジェクトが進みます。例えば、技術的に自社社員ではスキルが不足していたり、 IT ツールの導入を経営層に説得するようなシーンが挙げられます。
外部ベンダーは専門性を持っている会社が多く、社外の客観的な意見であれば経営層が納得してくれる可能性は高まります。ただし、ベンダーのスキルや経験は会社ごとに大きく異なるため、ベンダー選びも DX 成功の鍵を握るポイントだという点を忘れないでください。はじめから1社に絞るのではなく、複数の会社を選択肢に入れて比較検討することが大切です。
信頼できる外部ベンダーの選び方
前章では、 DX 実現には外部ベンダーとの連携がポイントであることをお伝えしました。しかし世の中には、数えきれないほど多くのベンダーが存在しています。
そこで本章では、信頼できる外部ベンダーの選び方をご説明します。
導入事例数
ベンダーの導入事例数は、重要な判断材料になります。信頼性の観点から、導入事例は少ないよりも多いに越したことはありません。導入事例を確認するためには、企業HPをチェックするのがオススメです。過去の実績をHP上で公開している会社を選ぶようにしてください。
自社のビジョンを実現できるか
DX の目的は「自社のビジョンを実現すること」です。そのため、自社で実現したい内容を明確にして、「選択するベンダーでそれが実現できるのか?」という視点でチェックするようにしましょう。経験豊富なベンダーほど、多くの要件に応えることができるため、設立から5年以上継続している会社を選ぶと良いでしょう。
スピード感
DX を効率的に進めるためには、様々な課題をスピーディーに解決する必要があるため、外部ベンダーのスピード感は大切な要素になります。仮に仕事が遅いベンダーと組んだ場合、 DX が思うように進まず、他社に遅れを取ってしまうリスクがあります。
そのため、外部ベンダーを選ぶ際は開発自体のスピードはもちろん、連絡のレスポンスや各種資料のクオリティにも注意してください。もし、ベンダーに関する口コミがあれば、参考までに見ておくと良いでしょう。
口コミがない場合や Web 情報だけでは判断が難しい場合は、実際に問い合わせをして反応を見るのが一番確実な方法です。そこで納得感のある対応をしてくれたのであれば、安心して作業を任せることができます。
外部ベンダーを選ぶなら Google Cloud (GCP)がオススメ
Google Cloud (GCP)とは?
Google Cloud (GCP)は Google が Gmail や YouTube など、自社のサービスのために構築したインフラを開発者に提供しているサービスです。
Google が作成したハードウェアとソフトウェアで構築されたパワフルなデータセンターと、世界中に張り巡らした Google のファイバーネットワークを利用してシステムを構築することができるため、自前でインフラを構築するよりもイニシャルコストとランニングコストを抑えることができます。
Google Cloud (GCP)には、自社が保有する膨大なデータを管理・高速処理できる BigQuery というサービスが搭載されています。そのため、高度なデータ活用が求められる DX においては、まさに最適なサービスであると言えます。
さらに、 Google Cloud (GCP)には他にも多種多様なサービスが内包されているため、あらゆるシーンで自社の業務効率化や生産性向上を実現することができます。多くの企業が Google Cloud (GCP)を活用しており、とても人気のサービスとなっています。
BigQuery に関しては以下の記事が参考になります。
超高速でデータ分析できる!専門知識なしで扱えるGoogle BigQueryがとにかくスゴイ!
Google Cloud (GCP)の利用事例
Google Cloud (GCP)は世界中で利用されているサービスであり、日本国内でも多くの有名企業が導入しています。Google公式HPに Google Cloud (GCP) の利用事例が掲載されているので、ぜひ参考までにご覧になってください。
ベンダーを選ぶ上では、多くの企業が導入している Google Cloud (GCP)をひとつの判断基準として考えると良いでしょう。 Google Cloud (GCP)は世界的企業である Google がグローバルで展開しているため、いきなりサービスが終了するリスクは考えづらいですし、ベンダーの力量を測る上でも適切な指標となります。
Google Cloud パートナー制度
パートナー制度は、多くのクラウド事業者が採用している制度です。各ベンダーはクラウド事業者からパートナーとして認められることで商品の提供が可能になります。
パートナー制度の認定には、豊富な経験や高度なスキルが求められます。 Google Cloud (GCP)をはじめとした多くのパートナー制度には『ランク』という概念があり、各企業は事前に決められた定義に沿ってランク付けがされています。
例えば、 Google Cloud (GCP)のパートナー制度では以下3つのランクが存在します。各ランクの詳細は機密情報なのでお伝えできませんが、公開可能な範囲で記載しています。
メンバー | ほぼ全ての企業が無条件で認定される |
パートナー | 技術認定試験、セールス認定試験を保持した社員が在籍 Serviceエンゲージメントでは、2件のプロフェッショナルレベル資格が必要 |
プレミア | 技術認定試験、セールス認定試験を保持した多数の社員が在籍 3件以上の外部に公開できる実績がある 年間の取引額が一定以上 |
つまり、このパートナー制度のランクを確認することで、その会社の信頼性を判断できるということです。重要視すべきポイントは網羅されているため、『パートナー制度でどのような評価を受けているのか』をぜひチェックしてください。
※ Google の場合は、Google Cloud公式ページにパートナーに関するページが用意されています。
ちなみに弊社トップゲートは、 Google Cloud パートナー制度で最高位の『プレミア認定』を取得しています。プレミア認定を受けるためには、豊富な実績と専門的な知識に加えて、 Google との年間取引額も大切な要素になります。
トップゲートは自社でも積極的に Google Cloud (GCP)を使っており、様々なシーンで Google のテクノロジーを活用しています。そのため、机上の空論ではなく、利用者だからこそわかる、現場目線での実践的な開発が可能になりますので、トップゲートの開発は指示を受けて開発をするだけには留まりません。自社が培ってきたノウハウを活かして積極的に提案することで、コスト削減やシステム実装までの時間短縮を実現し、企業の DX 推進を強くサポートします。
まとめ
本記事では、 DX の推進リーダーに求められる思考や DX を推進していく上で大切なポイントをご紹介しました。
DX の推進リーダーが求められる役割は多岐にわたり、プロジェクトを円滑に進めていくためには多くのポイントを意識する必要があります。リーダーが正しい方向性に向かって動くことで、チームメンバーの結束力は高まり、自社の DX を迅速に実現することができます。
仮に自社だけの力では要件を叶えられない場合、外部ベンダーの活用を検討してください。専門性の高いプロの意見を DX に取り入れることができ、経営者の説得をはじめとした社内の DX 推進にも大きく寄与します。外部ベンダーの選定は DX の成否を決める重要なポイントであるため、この記事でご紹介したポイントを踏まえて、複数ベンダーを比較検討して慎重に選んでください。
そして、信頼できるベンダーを選ぶためには Google Cloud (GCP)を一つの判断基準にすると良いでしょう。世界的企業である Google がグローバルで展開しているため、いきなりサービスが終了するリスクは考えづらいですし、ベンダーの力量を測る上でも適切な指標となります。
サービス導入前のお問い合わせも受け付けていますので、 DX 推進で行き詰まったときは、ぜひお気軽にご連絡ください。
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