次世代BIツール「Looker」の概要と導入時の注意点をご紹介!
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Lookerは、蓄積された大量のデータを収集し、分析をする「BI(ビジネスインテリジェンス)ツール」です。データの統合、維持 、共有を一元管理。 スケーラブルかつリアルタイムに、データを活用し、重要なインサイトを得ることができます。
この記事では、Lookerの概要について解説し、導入時の注意点をご紹介します。
目次
Lookerの概要
Lookerは、次世代型のBIツールと呼ばれています。そもそも、BIツールとは企業に蓄積された大量のデータを分析し、分析したデータを可視化できるものです。データを可視化することで、企業の経営活動の指針になったり顧客データの分析ができます。
次世代型BIツールと呼ばれているのは、今までのBIツールのメリットを詰め合わせたツールになっているからです。今までのBIツールを振り返ると、出始めの頃は知見があるスペシャリストしか扱えないものでした。
その後登場したBIツールは、誰にでも扱えるのをコンセプトとしたため、気軽にデータ分析が可能となったのです。しかし、誰にでもデータ分析ができる反面、よりマクロな視点でのデータ分析やセキュリティ面での不安がありました。
しかし、次世代BIツールと呼ばれるLookerは、今までの課題点を解消しつつメリットだけを組み込んだのです。
Lookerの特徴
モデリング言語が習得しやすい
モデリング言語とは、定義されたルールにしたがって構造された人工言語のことです。つまり、Lookerにおけるモデリング言語とは、Looker内で使われている人工言語と理解してください。
モデリング言語の習得は、ツールによって癖があるため難しいとされている一方で、Lookerに関しては習得しやすいと言われています。
Lookerでは「LookML」というモデリング言語を利用しており、自動的にSQLを生成しています。LookMLで一元管理しているため、使用する組織ごとに異なる指標で定義する心配がありません。
Gitとの連携ができる
Gitは、プログラムのソースコードなどの変更履歴を記録するバージョン管理ツールです。Lookerでは、ワークフロー全体の管理をGitで行えます。Gitの管理により、継続性を確保したレポート提供ができます。
Lookerで提供されている8つの機能
Lookerの概要と特徴を以上でご紹介しました。Lookerを使用することで、大量のデータを収集し、分析できることが理解できたかと思います。
では、それらを可能にするために、Lookerではどういう機能が用意されているのでしょうか?
8つの構成要素とそれぞれの概要についてご紹介します。
ビジネスインテリジェンス
Lookerは、誰でも利用ができるように構築されています。BIツールとして利用する場合、ドラッグアンドドロップによる操作が可能なため、既存のダッシュボードやレポートを活用できます。
組み込み型アナリティクス
組み込み型アナリティクスは、普段使っているツールに自分の閲覧したいデータを必要な分だけ取得して活用できるということです。
既存のツールに組み込めるため、導入後はすぐに活用できます。組み込み型アナリティクスは、モデルを1箇所で管理しているため、指標の定義とユーザーの権限が変更になれば自動的にアップデートされます。
アプリケーション
Lookerが提供しているアプリケーションは、「セールスアナリティクス」「デジタルマーケティングアナリティクス」「ウェブ分析」の3つです。
セールスアナリティクスは、他システムのデータとLookerのプラットフォームを組み合わせることで、見込み客や顧客に対する最適なアプローチを明確にできます。
デジタルマーケティングアナリティクスは、Google Ads、Facebooks Adsなどで使用できるレポートです。複数のダッシュボートが統合されており、全体の広告費を把握できます。
ウェブ分析は、アクセス解析として有名な「Google アナリティクス 360」のレポートデータを参照しています。複数のプロパティの分析、よりフレキシブルな目標、アラートのスケジュール、動的コホートなどを活用したより深い分析が可能です。
データモデリング
データモデリングは3ステップで行われます。
まずは、LookerをSQLクエリに対応した任意のデータベースに接続して、ベーシックなLookMLモデルを自動生成します。次に、別のシステムとコラボレーションをしてモデルを構築、または、100種類以上ある構築済みのLookMLモデリングパターン(Looker Blocks)から選択し、開発を高速化します。
最後に、会社独自の指標が反映されるようにモデルをカスタマイズし、レポートを1つの場所から簡単に更新および管理します。
Looker Blocks
Looker Blocksは、デザインに組み込むことで分析の高速化ができる、事前に用意された処理コードのビルディングブロックです。ビルディングブロックは、1から構築する以外にも、すでに他の人がおこなった作業を用いたカスタマイズが可能です。
最適化されたSQLパターンからフル構築のデータモデル、カスタムのビジュアリゼーション、天気や人口統計のデータまで、Lookerを利用したより迅速で柔軟な分析ができます。
利用可能なLooker Blocksの種類は以下の通りです。
項目 | 詳細 |
---|---|
分析ブロック | データを変換するためにデザインパターンを導入 |
データツール | 特定のタスクに応じたユーザーの分析経験を整理 |
ソースブロック | 一般的なデータソースを速やかに理解 |
ビジュアリゼーションブロック | Lookerに美しくインタラクティブな視覚化をプラス |
ビルディングとリソース | ビルディング、会議室、リソースを管理、確認する。 |
データブロック | モデリングによって処理されたデータを用いてデータを強化 |
組み込み型ブロック | 任意のコンテキストやツールにLookerを導入 |
データアクション
Lookerは、さまざまな外部ツールとの連携が可能です。その1つに、コミュニケーションツールの「Slack」があります。Slackと連携することで、ユーザーが自らLookerのコンテンツをSlackに送信できるようになり、データコラボレーションの促進につながるのです。
ユーザーは、各チャネルやダイレクトメッセージでデータを共有し、重要な事柄について問い合わせ、すぐに回答を得るといったことが可能になります。さらに、コラボレーションのワークフローにLookerを組み込めば、行動につながる価値ある情報を、必要な時に必要な場所で素早く取り出すことができるのです。
セキュリティ
Lookerは、セキュリティを最優先事項としており、セキュリティにおける要件、複雑さ、重要度を満たすデータプラットフォームの構築を推進しています。
プロフェッショナルサービス
Lookerでは、コンサルティングから導入に至るまでをサポートしています。また、習得に必要なトレーニングが用意されており、ユーザーのスキルを磨けるのです。
Looker導入時の注意点
Lookerを導入したからといってデータ分析に関する課題が解決し、売上や利益に反映されるわけではありません。以下の点に注意して導入をしましょう。
ターゲットを明確にする
まずは「誰が、何のために使うのか」を明確にするのが重要です。データを可視化させたいという理由だけでは、作業の効率は上がったとしても、本来の目的である経営意思決定の迅速化へはつながらないからです。
明確にするときは、「経理部の経費データで活用する」といったようなイメージを思い描いておくと良いでしょう。
活用できるデータを収集する
BIツールは、データを分析するツールのため、データがなくては利用する意味がありません。また、データがあったとしても活用できる形に整形する必要があります。一般的にデータの形式はバラバラなことが多いです。
エクセルによるデータ、PDFによるデータ、紙や帳票などのオフラインのデータ、これらを共通のデータフォーマットに整形するには時間がかかります。
導入後も分析をおこなう
導入後は、常に分析精度の向上に向けた取り組みをする必要があります。具体的には、要因分析・予測分析といった高度な分析が必要となり、PDCAを地道に回していかなければなりません。
まとめ
この記事では、Lookerの概要と導入時の注意点について解説しました。Lookerは、今までのBIツールよりも扱いやすく、より高度な分析を可能としているため次世代BIツールと呼ばれています。
Lookerは、導入したからといって効果が発揮されるものではありません。誰が何のために使うのかを明確にし、データを準備する必要があります。導入後は、そのままにするのではなく、分析精度向上に向けた取り組みをおこなうことでより効果が発揮されるのです。
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