【あなたは知っている?】AI(人工知能)の仕組み、作り方、活用事例まで徹底解説!
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近年、 AI (人工知能)の技術は急速な発展を遂げています。業種や会社の規模を問わず、多くの企業で AI (人工知能)が活用されています。
いまや身近な存在となった AI (人工知能)ですが、その仕組みはあまり知られておらず、正しく説明できる方は少ないのではないでしょうか。
本記事では、 AI (人工知能)の仕組みや作り方、作るために必要なものなど一挙にご紹介します。活用事例も盛り込んでいますので、ぜひ最後までご覧ください。
目次
AI (人工知能)とは?
AI (人工知能)とは「 Artificial Intelligence 」の略ですが、実は明確な定義は定まっていません。学術的に見ると AI (人工知能)は幅広い捉え方をされており、専門家の間でも意見が分かれています。
ひとつ例を挙げると、東京大学の松尾豊教授は、自書「人工知能は人間を超えるか」の中で AI (人工知能)を以下のように表現しています。
「人工的につくられた人間のような知能、ないしはそれをつくる技術。人間のように知的であるとは、気づくことができるコンピュータ、つまり、データの中から特徴量を生成し、現象をモデル化することの出来るコンピュータという意味である。」
一方、辞書的な観点で見ると、大辞林(第三版)には「人間の知能と同じ機能を有したコンピューターシステム」と記載されています。普段、 AI (人工知能)という言葉を使う際には、このようなイメージで捉えている方が多いのではないでしょうか。
従来、コンピューターの仕事は決められたルールに沿って計算を行うような単純処理がメインでした。しかし、 AI (人工知能)の登場により、学習、推論、判断などの人間と同等、もしくはそれ以上の高度な作業をコンピューターで行うことが可能になりました。
AI (人工知能)の仕組みとは?
AI (人工知能)の仕組みを考える際、大きく「ハードウェア」と「ソフトウェア」という2つの要素に分けることができます。
人間に例えた場合、ハードウェアは身体に該当し、ソフトウェアは精神(脳)に該当します。ただし、精神と言っても人間が持つような複雑な感情は有しておらず、「認知」と呼ばれる情報の分類・分析が主な働きになります。
次章からは、ハードウェア・ソフトウェアそれぞれについて、 AI (人工知能)を作るために必要なものを詳しくご紹介します。
AI (人工知能)を作るために必要なハードウェア
作業用のデバイス
AI (人工知能)はプログラムの一種であり、プログラムを実行するためのデバイスが必須になります。
コンピューターでの構築が一般的ですが、 PC 以外を利用するケースもあります。例えば、スマートフォンの「 Siri 」なども AI (人工知能)の一種です。
クラウド上の仮想マシン
AI (人工知能)を活用するためには、クラウド上の仮想マシンが欠かせません。代表的な例としては、 Google Cloud Platform(GCP) 、 AWS 、 Azure などが挙げられます。
仮想マシン上で機械学習や API 活用を行うことで、さらに精度の高い AI (人工知能)をつくることが可能になります。 API については、後ほど詳しくご説明します。
ストレージ
AI (人工知能)の構築には膨大な情報が必須であるため、大量のデータを保管しておくためのストレージが必要になります。
クラウド上の仮想マシンを利用することで、ストレージ容量を自由に変更できるため、状況に応じて柔軟に運用することが可能になります。
データベース
AI (人工知能)が適切な判断を行うためには、膨大なデータを管理・分析する必要があるため、データベースも必ず用意しておきましょう。
センサー
AI (人工知能)にセンサーを取り入れることで、より多くの情報を取得することができるようになります。人間に例えた場合、聴覚や視覚などがこれに該当します。
カメラの画像情報やマイクの音声情報が代表的な例であり、他にも温度・湿度や位置情報などをセンサーから吸い上げることも可能です。
AI (人工知能)を作るために必要なソフトウェア
学習用データ
AI (人工知能)は学習を行うことで精度が高まり、さらに賢くなっていきます。そのため、学習に必要なデータは必要不可欠です。
AI (人工知能)は計算処理によってデータを学習するため、音声や画像に代表される「非構造化データ」は事前にインデックス化などを行い、数値データに変換してから活用します。
プログラミング言語
AI (人工知能)の活用においては、データを処理するためのプログラムが必要になります。そのため、プログラミング言語も AI (人工知能)には必要不可欠です。
代表的なプログラミング言語としては「 Python 」が挙げられますが、「 Java 」や「 C++ 」を利用することも可能です。他には、比較的新しい「 Julia 」や統計処理に強い 「R言語 」が活用されるケースもあります。
アルゴリズム
アルゴリズムとは、プログラムが計算処理を行う手順のことです。アルゴリズムが存在して初めて、 AI (人工知能)が複雑な処理を行うことができるようになります。
代表的なアルゴリズムの例としては、「 CNN 」、「 RNN 」、「 LSTN 」「 GAN 」などが挙げられます。
フレームワーク
フレームワークとは、 AI (人工知能)を構築する際の骨組みであり、コンピューターが実行するプログラムのベースとなるものです。代表的なフレームワークとしては、「 TensorFlow 」や「 PyTorch 」などが挙げられます。
ライブラリ
ライブラリとは、特定機能を持つパーツを集めたものです。例えば、「 Python 」では、複数の関数を集約したものを「モジュール」と呼び、複数のモジュールをまとめたものを「パッケージ」と定義しています。 ライブラリは、このパッケージを複数集めたものです。
API
API とは「 Application Programming Interface 」の略であり、ソフトウェアやアプリケーションの一部を公開することで、外部アプリケーションとの連携を可能にするものです。
API を活用することで、いちから AI (人工知能)を構築する必要がなくなり、作業の効率化を実現することができます。
AI (人工知能)の作り方(種類別)
ひとくちに「 AI (人工知能)」と言っても、その種類は多岐にわたります。本章では、 AI (人工知能)の作り方を種類別にご紹介します。
言語処理
言語処理を行う AI (人工知能)を作るためには、自然言語処理が一般的です。自然言語とは、人間が日常生活で使っている日本語や英語などを意味する言葉です。
自然言語を処理するためには、コンピューターが読み込むことができる辞書と処理対象となる文章データが必要です。文章データをコンピューターに認識させ、構文や意味、文脈などを順番に解析していきます。
テキストデータは比較的容易に処理が可能ですが、音声データの場合には時間軸が求められるケースもあります。そのため、時間をデータ化して保管できるようなアルゴリズムが必要になります。
Google Cloud Platform(GCP) の自然言語を活用した事例記事もぜひご覧ください。
Google Cloud Platform(GCP) の「Natural Language API」で顧客の声をネガポジ判定する方法をご紹介!
メディア処理
コンピューターを動かすためのプログラムは、あくまで数値化されたデータを処理するものです。
そのため、メディア(画像・動画など)を AI (人工知能)で処理するためには、コンピューターが中身を認識できるように数値化する必要があります。
データを数値化した上で学習を重ねることで、有名画家の技術を模倣した絵画を描くなど、高度な処理を実行できるようになります。一般的に AI (人工知能)が創造した作品は、「ディープフェイク」と呼ばれています。
意思決定・分析
正しい意思決定を行うためには、過去のデータを分析し、未来を正確に予測する必要があります。
AI (人工知能)を活用した予測手法として、「協調フィルタリング」というものが挙げられます。例えば、ユーザーの購買情報をもとにして、「この地域に住んでいる人は商品 A を購入する傾向にある」といった予測を行います。
EC サイトやポイントカードの購買履歴など、膨大なビッグデータを活用してデータマイニング(大量のデータから情報を抽出し、パターンを発見する分析手法)を行うため、自社が取り扱うデータ量を踏まえた上で、高速処理が可能なアルゴリズムや環境を整えることが大切です。
AI (人工知能)の活用事例
高精度な画像検索
AI (人工知能)を活用することで、高精度な画像検索を行うことができます。身近な例としては、 Google の画像検索が挙げられます。
画像をシステムに学習させて、検索画像を学習した内容と照らし合わせ、特徴にあった画像を表示させる仕組みです。画像検索の精度は年々向上しており、将来的には人を超える精度になると言われています。
画像認識に関して3大クラウドで比較した記事もございますので、ぜひご覧ください。
3大パブリッククラウドAWS GCP Azure の画像認識AIを価格や機能、精度の観点で比較!
高精度な言語翻訳
グローバル化が進む現代において、翻訳ニーズは大きく高まっています。 AI (人工知能)を活用した翻訳の代表例が「 Google 翻訳」です。
以前、 Google 翻訳の精度は高いものではありませんでしたが、現在では AI (人工知能)の活用によって機能が向上し、正確かつ自然な文章を返すことができるようになりました。
生産性の向上
AI (人工知能)の活用により、会社の生産性向上が期待できます。例えば、顧客からの問い合わせ対応は、従来コールセンターのスタッフが1件ずつ電話応対していました。
しかし、 AI (人工知能)でチャットボットを構築することで、簡単な内容であれば AI (人工知能)が自動的に回答を返してくれるため、24時間365日の顧客対応が可能になります。結果として、人件費削減や顧客満足度アップなど、生産性向上に大きく寄与します。
チャットボットの構築方法についてご紹介している記事もありますので、ぜひご覧ください。
チャットボット導入でコスト削減!Google Cloud Platform(GCP) でチャットボットを作ってみよう!
AI (人工知能)の活用業界
金融業界
金融業界では、「アルゴリズム取引」で AI (人工知能)が活用されています。アルゴリズム取引は、コンピュータが株価などのデータから自動的に株式売買を行う仕組みであり、取引にあたっては裏側で AI (人工知能)が膨大なデータを分析し、売買行動を判断しています。
保険業界
近年、「 AI (人工知能)がオススメの保険を提案してくれる」というサービスが登場しています。例えば、生年月日、性別、趣味、考え方など、様々な個人情報を分析した上で、その人に合った最適な保険の組み合わせを提案します。
製造業界
AI (人工知能)の代表的な機能である画像処理は、製造業界の業務効率化に貢献しています。例えば、防犯カメラの映像をもとに工場内の棚卸業務や防犯チェックなどを行うことで、人によるチェック負荷を軽減することができます。
自動車業界
近年、自動車の自動運転に注目が集まっています。 AI (人工知能)が運転システムをコントロールして、自動的に安全な走行ルートを選択し、車両を走行します。自動運転技術における人工知能( AI )の活用は、大きく研究・開発が進んでいる分野のひとつです。
医療業界
医療業界は AI (人工知能)の活用が注目されている分野のひとつです。代表的な例として、医療診断が挙げられます。過去の膨大な患者データをもとに各病気の症状などを AI (人工知能)が学習することで、効果的な新しい治療方法を見つけ出すことができます。
まとめ
本記事では、 AI (人工知能)の仕組みや作り方、作るために必要なものなどを一挙にご紹介しました。
AI (人工知能)は大きく分けて「ハードウェア」と「ソフトウェア」の2つから構成されています。実際に AI (人工知能)を作るときは、それぞれの機能や役割を理解して、自社に必要なものを揃える必要があります。
AI (人工知能)には、画像検索、言語翻訳など様々な種類があるため、まずは自社の要件を明確化して、希望を実現できる AI (人工知能)を構築することが重要です。
企業が保有するデータ量が増加している現代において、 AI (人工知能)活用を避けて通ることはできません。本記事を参考に、ぜひ AI (人工知能)の導入を検討してみてはいかがでしょうか。
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